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豪州と愛国心
同じ移民国家でも、合衆国の様に「国旗と国歌に忠誠心を持たせる政策」が無いこの豪州では、愛国心・愛国者の定義が曖昧で、無いに等しいと言えます。数年前には「今の国歌はつまんないから、別
の曲に変えよう」と言う国民投票があったり、「この土地はもともとアボリジナルのものだから、アボリジナル風の国旗と、現行の物と両方使うと言う事で、公式には、国旗を二つにしよう」と、国旗を二種類もっている国です。(オリンピック等の国際大会では相変わらずユニオンジャック付きの物を使用していますが・・・)愛国心を定義しようと言うナンセンスな行為とは無縁な国です。
かつて、知人のアイリッシュ系(第四世代)のおじいさんが、ラグビー・ワールドカップで豪州とアイルランドが戦った際「私は愛国者だから豪州を応援するよ」と言いました。知人のクロアチア系移民(第一世代)は、今回のサッカーワールドカップでは「当然、クロアチアを応援するよ」と言っていました。私は、日本対豪州戦は、やはり日本を応援するでしょう。でもやっぱり、豪州が母国・祖国以外と対戦する時は豪州を応援します。
豪州人の70%近くは、第二次世界大戦後に豪州に渡ってきた移民の第一〜三世代であり、母国・祖国が明確に存在しています。故に感情的に、その母国・祖国を優先して応援するのは仕方が無い事と言えます。しかし、アイリッシュのおじいさんの様に、移住してからの時間が経過し、母国・祖国との縁が薄れてしまったアイリッシュ・ブリティッシュ・スコティッシュ系の人達にとって、母国ははもう過去の遠い存在でしかないので、豪州を一番贔屓にします。語弊があるかも知れませんが、豪州人にとっての「愛国心」と言うのはその程度のものでしか無いかもしれません。
(2006.06.26)

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